河内義昭の写真と俳句

デジブックとブログです

旅に病んで 夢は枯野を 駆け巡る

松尾芭蕉。 西行を師として全国各地を俳諧。奥の細道を辿る。
元禄17年10月 終焉の地 大坂御堂筋の花屋仁左衛門の座敷で門人たちに最後の句を詠んだのち永眠 享年50歳。
俳聖芭蕉の何千句の中で最も私の大好きな世界が描かれている俳句です。

H 26年4月1日 旧国鉄廃線跡 兵庫県福知山線武田尾。廃線跡から山に入り春を探しました。
昔 この道を登って阪急宝塚線中山寺へ歩いた記憶があります。
きつい段差 険しい傾斜ですので年寄りには全行程は無理です。目指すのは廃線跡からわずか800mの周遊コース展望台まで。
眼下に武甲川の雄大な渓谷が展望できます。

ストックと登山靴で身を固めていますが足元はヨロヨロ。やがて 遠くの峰の山桜が見えてきました。
何故か疲れが激しく大量の汗。両足首がこむら返りで痛みが強烈。両ひざも引き攣る。
途中コンビニ弁当を広げながら休憩一服。
高齢者の単独登高に危険を感じましたのでさっさと退却。

帰りは芭蕉の最後の句を口ずさんだりして意気消沈。
この時芭蕉伊賀上野から大和の柳生を通って生駒山 暗がり峠を越えて大阪まで歩いて倒れた。
江戸後期 80歳を越えた北斎が信州小布施の岩松院に天井絵を描くために中山道和田峠を何度も越える。

さて 私。僅か ちょっとした山道でダウンとは情けない。わが身の不甲斐さを嘆く。

デジブックです。写真25枚と噴飯ものの俳句。5分くらいお時間を下さい。

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銀閣寺と哲学の道

北白川から蹴上への疎水沿いを歩く哲学の道は4kmくらいの距離です。
途中 法然院や霊感寺の境内を訪ねたり、東山の山道に入って歴史上の墓碑探したりすると時間もかかり体も疲れます。
銀閣は60年くらい前 授業をさぼって訪ねて以降は傍を通るだけで境内に入っていません。
白砂の庭と古い室町時代の朽ちかけた建物の記憶しかありません。

今回は京都の代表的な東の苔寺、東山の銀閣寺を訪ねて裏山を上って重厚な苔の庭を堪能。
桃山安土時代につながる銀閣寺を改めてゆっくりと東山文化と能世界の幽玄を探しました。
帰りは南禅寺蹴上まで散歩感覚で歩きました。

京都も変革 地下鉄で河原町まで5分。阪急電車で大阪は隣町。昔は四条大宮まで、それから四条通りを市電に乗って祇園まで。 そこから歩いて岡崎の平安神宮へ。 そして南禅寺から北上して北白川銀閣へ。

懐かしい時の流れです。

次は嵐山の西芳寺の苔と金閣を60年ぶりに訪ねる予定です。

デジブックと噴飯ものの俳句です。ご笑覧下さい。写真の掲載は26枚 閲覧時間は5分くらいです。
http://www.digibook.net/d/4915ab939159889cb14d89e3cef2a852/
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早春の京 二条城の梅園

3月12日 冷たい雲の流れを見上げながら暖かい部屋で春を待っていました。
梅の便りに誘われてようやく冬眠から目覚め早春の二条離宮を訪ねました。
梅は未だチラホラ 早春の冷たいお堀に凛とした風情でした。でも なんとなく遠くが霞んで京の町も”梅一輪一輪ほどの 暖かさ”明るい日差しに光っていました。
http://www.digibook.net/d/6ad4e5fb915f82d8bdc90943a8f36804/?viewerMode=normal&isAlreadyLimitAlert=true
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白鳥の湖 昆陽池と花と蝶たちの絢爛豪華な舞台風景

1月28日 伊丹の昆陽池です。

大阪近郊で唯一白鳥が飛来する広い池です。
以前は黒鳥も交じってハクチョウたちが賑やかに集う野鳥の水辺でした。

最近は何故か訪ねてくれる数も少なくなり淋しい”白鳥の湖”になりました。
日本のあちこちの沼や水辺で白鳥たちをおびき寄せ 餌や寝床を準備する施設が増えたせいかもしれません。

池のたもとの森には昆虫館があり 四季いつでも蝶たちが乱舞する絢爛豪華な舞台です。
広い温室の空間で花々と美しい蝶たちが飛翔する大空間が展開されています。

我家より遠くに見える梅田のビル街を背にして猪名川の堤道を北へ、チャリンコで1時間10分。
年寄りの血糖値削減には良い距離です。

デジブック 写真24枚と下手な俳句です。ご笑覧下さい。
http://www.digibook.net/d/d9c4cd73a09d80dcb0c711d5faea6910/

伊丹昆虫館のホームページです。
http://www.itakon.com/

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春日大社 原生林逍遥

春日大社神域は1000年以上 人の斧が入っていません。
樹木は原生林のまま伸び放題、時々こだます笛のような長い鳴き声、雌を呼ぶ牡鹿の声が静寂を破ります。
飛火野から柳生へ抜け、滝坂古道から分かれて三笠山頂上(342m)へ 12kmの山歩きです。

途中朝日・夕日観音に立ち寄り荒木又衛門の首切り地蔵で一服昼食。

午後三笠山へ ・・・・ 。 大木の頭上を仰いだり、太い大きな根っこ張り付いた自然の野生の苔に驚いたり、山に入る者山を見ず、深山逍遥 清々しい森林浴の山歩きです。

疲れて枯れ木に座って休憩。 ポカリスエットブドウ糖の補給。 
突然沢の向こうから太いバスの美しいフルート。 意外と大きな雄鹿の吠え声。
北海道のエゾシカみたいな逞しい奴。後続の雌への警戒声です。

当方も年寄り人間と馬鹿にされぬよう大声でストックを振り上げて怒鳴り返す。

夕刻 夕日に煙る東大寺興福寺の五重塔を撮影予定でしたが、道を間違ってそのまま東大寺前に。
今日の山行きは 行き交う人も殆どなく 自分だけの楽しい逍遥の一日でした。

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"謎の蝶 アサギマダラは なぜ海を 渡るのか?”

華麗に天空を舞う蝶 アサギマダラがよく話題になります。 
春 沖縄辺りの島で羽化. 2000kmも飛翔して 信州の高層湿原に飛来。 秋 故郷に帰り生命を閉じます。
本州への渡航はDNAの遺伝指令でコース飛翔するらしく詳細は解明されない謎の蝶です。

PHP 刊 栗田昌裕 著 ¥1.500 "謎の蝶 アサギマダラは なぜ海を 渡るのか?”
日経で新刊紹介されました。著者は 数学者・内科医です。アサギマダラ観察を趣味にされている東大病院のドクターです。

私が初めてアサギマダラに遭遇したのは平成10年8月 湯の丸高原です。大型の美しい蝶がヨツバヒヨドリの群生地で華麗に舞っていました。
ネイチャーセンターの指導員に、日本では珍しい海を渡る蝶。”アサギマダラ”だと教えられました。

以後 私はこの蝶に魅せられ、信州の湿原 ヨツバヒヨドリの群生地で飛翔・吸蜜する姿をよく見かけました。
翅を青空に透過すればホタルのように反射して、青く優雅に映える美しい蝶です。

伊吹山でもアサギマダラに遭遇しました。20mくらい離れたイブキトラノオシモツケソウに戯れていました。 信州の高地から故郷の沖縄方面への帰路の途中でしょう。
蝶は美しく青空に映え 優雅で華麗に天空を舞って幻想的な美しさでした。手持ちの望遠で撮影しましたが残念ながらブレた画像になりましたが、優雅な美しさは忘れられません。

アサギマダラの撮影は山道を歩く。 季節や場所によってアサギマダラが群舞・吸蜜するイブキトラノオ・ヨツバヒヨドリフジバカマ等の群生地を探す。 そして低い位置からしっかりとカメラを固定させて撮影。

パソコンで画像処理 彩度と明度を調整、トリミングで構図を考える。そしてブログや写真サイトにアップロード。

             皆さん いかがでしょう。面白いですよ!!


上 平成22年8月23日 ヨツバヒヨドリ 湯の丸高原
中 平成23年8月31日 ヨツバヒヨドリ 栂池高原
下 平成24年8月2日  イブキトラノオ 野反湖
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万葉の道 春日原生林と柳生街道

9月19日快晴 前日の台風18号襲来で湿度と気温が高く残暑の蒸し暑い日でした。
奈良春日神社原生林 柳生の里への街道は台風と大雨で荒れていましたが、足元の石畳は崩壊しておらず注意しながら歩いていました。
秋も彼岸頃になると日没も早く午後3時過ぎになると山中は暗くなります。早々に里に下らねばなりません。
山中の一人歩きは人に気を使うことも無く気楽でのんびりと歩けますが、近郊の低山徘徊と云っても単独行ですから登山靴・ストックや天候の急変に備えてザックにヤッケの準備等は必須です。
まして 80歳近い高齢者では体力も落ちていますから、転倒などに注意をして他人様に迷惑をかけないよう心がけせねばなりません。

今回は近鉄奈良駅から三条通りを一の鳥居へ。そして飛火野から春日原生林に入ります。辺りは群青の世界の森林浴。ゆっくりとのんびり歩き石畳や深山風景を撮り、山道の気に入った場所でコンビニ弁当で腹ごしらえ。コーヒと水分補給にポカリスエット

しかし のんびりと構えすぎて近鉄奈良駅スタートがAM 11.30分。秋の彼岸の頃になれば日照時間が急速に短くなります。せめて三笠山までは周りたいのですが、体力の落ちた老人の安全を考えると15時を越えれば下山。16時には奈良市中で一服と云う余裕が必要です。

山中では転ばないように、そして足を疲れさせないように歩き 早めの下山を行っています。 元気な人には実にまどろっこしいかもしれませんが高齢者の安全な山の歩き方です。

次回は11月中旬頃 AM 10.00頃より原生林に入り、鹿の鳴き声と紅葉を楽しみながら、夕照を背景に東大寺の甍や興福寺の塔を撮りに行く予定です。


デジブック春日原生林と石畳をご覧下さい。 また 山中での苦吟をお笑い下さい。
http://www.digibook.net/d/4084adb3b15caad9220a89f396e22942/?viewerMode=normal&isAlreadyLimitAlert=true


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